2024 年、米国のウェルス・マネージメント業界は、新しいアイディアを如何に導入/定着させるかを争う年になると思われる。アドバイザー用ツールの機能強化/エンドユーザー向けソリューションの開発/生成AIの実用化/若年層顧客獲得への戦略的な取り組み/アドバイザーの退職と後継者の育成など課題に対し実行あるのみだ。
トップ10トレンド
- AI:活用して生き残るか、できずに死ぬかの瀬戸際に
- AIの活用策が急激に進化しており、ウェルス・マネジメント企業も予測分析/アドバイスのパーソナライゼーション/チャット等をはじめ、様々な領域でのAI活用が必須となる。
- アドバイザー・サポート・システムの成否は、データ・マネジメント・システムの整備が鍵をにぎる
- AIを活用したイノベーションを進めるに、アドバイザーが必要とするデータのクリーニング/統合を最優先する必要がある。
- 顧客向け報告書の改善が必須に
- ポートフォリオ管理/顧客向けレポーティング・ベンダー各社は、顧客毎にパーソナライズされた報告書を一括して効率よく作成できるようソリューションの改善を進めるだろう。
- フィナンシャル・アドバイザー向けツールは、使い勝手を最優先しなければならない
- ウェルス・マネジメント企業の経営陣は、FAが抱える課題や日々の手間を解消できるツールを提供しなければならない。
- 究極のパーソナライゼーションは、もはや超富裕層顧客向けだけではない
- 顧客の個別ニーズに合わせたウェルス・マネジメント・サービスは、これまで超富裕層に限られていたが、テクノロジーを活用することで同等のサービスをより多くの顧客へ提供できるようになった。
- アドバイザーの高齢化
- フィナンシャル・アドバイザーの高齢化が進み、リタイアを考える人が増加している。WM企業はFAの採用増など適切な対策を進めないと問題が深刻化する可能性がある。
- WM企業は、これまで以上に若年層顧客の獲得をめざす
- WM企業各社は、若年層顧客の獲得/維持をめざし、顧客リレーションの様々な段階でテクノロジーの活用を進めるだろう。
- 新たなチャネルを活用したフィナンシャル・アドバイスの提供
- 2024年は3つの流れ((1)銀行/保険業界のWM事業への進出強化、(2)職域チャネルでのアドバイス拡大、(3)従来型WM企業によるデジタル・チャネルへの進出)が注目される。
- RIAチャネルは課題と機会が盛りだくさん
- 2024年度、RIA業界は、RIA企業同士の合併やアドバイザーの退職対策、パーソナライゼーション・ニーズへの対応などの課題を抱えているが、同時にこれらは事業チャンスでもある。
- 経済環境の変化に合わせウェルス・マネジメント企業の収益モデルを再考する
- 預金に金利が付与される経済環境においては、ウェルス・マネジメント企業は銀行商品からの収益をも手中に収めるべきである。
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About the Author

William Trout
William Trout serves as Director of the Securities and Investments practice at Datos Insights, focusing on technology strategy and innovation in the capital markets. He has particular expertise in platform automation; data capture, storage and analytics; and portfolio management and optimization. Within the wealth and asset management arena, his interests include investment advisory and wholesaling and distribution services, as well...